「どうも、こんにちは。ステランと申します」
「あ、どうも。御器所です」
「似たもの、ということらしいのですが……」
「どの辺りが似てるんだろうな? 俺たち」
「そうですよね。あ、もしかして、お風呂好きでしょうか?」
「まあ、嫌いじゃないけど、特別好きかって聞かれると、そうでもないなあ」
「そうですか。では、そこではないですね」
「あ! もしかして、ペット溺愛してる?」
「えっと……ペットはどちらかと言うと、敵と申しますか……あ、いえ。そんな恐れ多いことは……」
「ふーん。そっか。じゃあ、違うな。俺は、ジャスミン命だから」
「ジャスミンは私も好きですよ。あの香りは素敵です」
「そうじゃなくて、俺の大事な大事な猫の名前。俺、ジャスミンのためならなんでもできる。猫缶だって食う……覚悟はある」
「そうですか。私も、王子のためならなんでもできると思っています。徹夜で仕上げた書類をヤギに食べられても平気……のつもりです」
「そっか。やっぱ、俺たち似てるな」
「そうですね」
――以上、根っからの下僕体質の2人でした。