【野並】
「うっ…んっ……」

だけど、ゆっくりと押し入ってくるものの圧倒的な存在感とギリギリまで広げられる苦痛は、そんなことじゃごまかされなかった。

【野並】
「くっ…はっ…はぁ……」

意識して息を吐き出さないと、息が止まってしまいそうになる。

それなのに、息を吐き出す度、本郷君のは奥まで押し入ってきて、狭い中をいっぱいに埋め尽くしていく。

僕の体は、拒んでいるのか、喜んでいるのか、本郷君のが震えているのがわかるほど、きつく締め付けていた。

【本郷】
「すごい…きついな……」

感心したように言って、汗に濡れた肌を本郷君の手が撫でていく。

そこがひどく熱くなった。

その熱が、貫かれる苦痛に忘れかけていた欲情を引き戻す。

思い出した途端、ヒクンと明らかにねだる動きで、狭い中が震えた。

【本郷】
「んっ…野並さん…」

それを見逃さず、本郷君がかすかに腰を引く。

【野並】
「んっ…はぁ…やっ…ぁ……」

ゾクリとした。

指で触れられただけで苦しいほどの熱を生んだ快楽の源を、ずっと大きいものが擦っていく。

狭い中を広げられる苦痛は否定できない。

だけど、生み出される熱も半端じゃなかった。